初回面接(インテーク)の進め方|訪問前準備から聞き取りの順序まで
· 株式会社狼煙
初回面接(インテーク)は、本人・家族との関係づくりが始まる最初の場であり、その後の支援の土台になる情報を集める場でもあります。準備不足のまま訪問すると、聞くべきことを聞き漏らしたり、逆に矢継ぎ早の質問で本人・家族を身構えさせてしまったりします。この記事では、訪問前の準備、信頼関係を作る最初の一歩、聞き取りの順序と項目、同意と説明の進め方、次のアセスメントへのつなぎ方、よくあるつまずきを整理します。
この記事の要点
- ・訪問前に紹介元からの情報を確認し、持参物と訪問日時を整えておく
- ・最初から本題に入らず、自己紹介と目的の共有で話しやすい雰囲気を作る
- ・聞き取りは生活の全体像→現在の暮らし→困りごと→希望の順で徐々に絞り込む
- ・同意・説明は専門用語を避け、本人・家族が理解できる言葉で行う
- ・面接の終わりに今後の流れを説明し、聞き取った内容を早めにアセスメントへ整理する
訪問前の準備
初回面接の前には、紹介元(病院・地域包括支援センター・他事業所など)から得られる情報を可能な範囲で確認しておきます。要介護度、既往歴、家族構成、緊急連絡先など、事前に把握できる情報があると、面接時に一から尋ねる負担を減らせます。
持参物(契約書類、重要事項説明書、聞き取り用のシートや筆記用具など)を確認し、訪問日時は本人・家族の都合を優先して調整します。同席してほしい家族がいる場合は、事前に伝えておくと当日の聞き取りがスムーズになります。
- ✓ 紹介元から得られる情報(要介護度・既往歴・家族構成・緊急連絡先等)を事前に確認
- ✓ 契約書類・重要事項説明書・聞き取りシートなどの持参物を準備
- ✓ 本人・家族の都合を優先して訪問日時を調整し、同席してほしい家族には事前に伝える
信頼関係を作る最初の一歩
初回面接は情報収集の場である以前に、本人・家族が「この人になら話してよい」と感じられるかどうかが決まる場でもあります。最初から本題(困りごとの聞き取り)に入るのではなく、自己紹介と訪問の目的を丁寧に伝え、本人・家族の話しやすい雰囲気を作ることを優先します。
本人が話す速さや言葉を待つ姿勢、相槌の取り方など、基本的な傾聴の姿勢が、その後の聞き取りの質にも影響します。急いで質問を重ねるより、まず「今日はどんなことでお困りですか」といった開かれた問いから始めると、本人・家族のペースで話してもらいやすくなります。
- ✓ 自己紹介と訪問の目的を丁寧に伝える
- ✓ 開かれた問いから始め、本人・家族のペースを尊重する
- ✓ 傾聴の姿勢(話す速さを待つ・相槌)がその後の聞き取りの質に影響する
聞き取りの順序と項目
聞き取りは、いきなり困りごとの詳細に踏み込むのではなく、生活の全体像から徐々に絞り込んでいくと、本人・家族も答えやすくなります。一般的には、生活歴・現在の暮らしぶり(1日の過ごし方、家族構成、住環境)を確認したうえで、現在困っていること、本人・家族が望んでいることの順に聞いていく進め方が実務でよく使われます。
聞き取った内容は、後のアセスメントにそのまま活用できるよう、事実(本人・家族が話した内容)と、聞き手が感じた印象・気づきを分けてメモしておくと、記録に整理しやすくなります。
聞き取りの順序(一般的な流れの例)
| 順序 | 確認する内容 |
|---|---|
| 1. 生活歴・基本情報 | 生活歴、家族構成、住環境、これまでの経過 |
| 2. 現在の暮らしぶり | 1日の過ごし方、できていること・していること |
| 3. 困りごと | 本人・家族が感じている困りごと、心配な点 |
| 4. 希望・意向 | 本人・家族がどうしたいか、大事にしたいこと |
同意と説明
契約や重要事項説明、個人情報の取り扱いに関する同意は、聞き取りの前後どちらのタイミングで行うかを含め、事業所の方針に沿って進めます。専門用語を避け、本人・家族が理解できる言葉で、何にどこまで同意していただくのかを具体的に説明することが大切です。
本人の判断能力や状況によっては、家族や後見人等への説明・同意取得の方法を工夫する必要があります。同意書類への署名を急がせず、質問があれば都度答える時間を確保します。
次のアセスメントへのつなぎ方
初回面接で得た情報は、そのままアセスメントの土台になります。面接の終わりには、今日聞いた内容の簡単な振り返りと、今後の流れ(アセスメントの実施、ケアプラン作成、サービス担当者会議の予定など)を本人・家族に説明しておくと、見通しを持ってもらいやすくなります。
聞き取った内容のうち、アセスメントの項目に対応づけられる部分は早めに整理しておくと、後の作業がスムーズになります。
よくあるつまずきと対処
初回面接でよくあるつまずきに、質問が矢継ぎ早になり本人が委縮してしまう、聞くことに気を取られて本人の様子(表情・動作・住環境)の観察がおろそかになる、家族の意向と本人の意向が食い違い聞き取りが混乱する、といった場面があります。
質問は一つずつ、間を取りながら進め、話を聞きながらも部屋の様子や本人の動きに目を配ります。本人と家族の意向が食い違う場合は、その場で無理に一致させようとせず、双方の意向をそれぞれ記録しておき、今後の支援の中ですり合わせていく前提で進めると、面接自体が行き詰まりにくくなります。
- ✓ 質問は一つずつ、間を取りながら進める
- ✓ 聞き取りながらも本人の様子・住環境の観察を怠らない
- ✓ 本人と家族の意向が食い違う場合は無理に一致させず、双方を記録して今後すり合わせる
この作業に使えるツール
よくある質問
Q. 初回面接ではまず何から聞けばよいですか?
A. いきなり困りごとに踏み込むより、生活歴や現在の暮らしぶりなど全体像から確認し、そのあとで困りごと・希望へと徐々に絞り込む進め方が実務でよく使われます。開かれた問いから始めると本人・家族も話しやすくなります。
Q. 本人と家族の意向が食い違うときはどうすればよいですか?
A. その場で無理に一致させようとせず、双方の意向をそれぞれ記録しておき、今後の支援の中ですり合わせていく前提で進めると、面接自体が行き詰まりにくくなります。
Q. 同意書類への署名はどのタイミングで求めればよいですか?
A. 聞き取りの前後どちらで行うかは事業所の方針によります。専門用語を避けて具体的に説明し、質問があれば都度答える時間を確保したうえで、署名を急がせないことが大切です。
Q. 聞き取った内容はどう整理すればよいですか?
A. 本人・家族が話した事実と、聞き手が感じた印象・気づきを分けてメモしておくと、後のアセスメントに整理しやすくなります。面接の終わりに今後の流れを説明しておくと、本人・家族にも見通しを持ってもらいやすくなります。
続きは「課題(ニーズ)/アセスメント所見 文例ナビ」で
初回面接で聞き取った内容をアセスメントの所見・生活課題(ニーズ)としてまとめる際に、96文例をカテゴリ・キーワードで検索できます。★保存・マイ文例つきの買い切りPRO機能です。
この記事の作業をそのまま進められるPRO機能です。買い切り1,980円(税込・月額なし)で、このブラウザのすべてのPRO機能がずっと使えるようになります。
買い切り・月額なし。利用権はお使いのブラウザに保存されます。詳しくは特定商取引法に基づく表記をご確認ください。
あわせて読みたい
※ 本記事は業務の参考情報です。認定の有効期間・申請の受付期間などの制度運用は保険者(市区町村)により異なる場合があるため、必ず認定結果通知書・保険者の案内をご確認ください。